私は20代と40代でホストファミリーを経験しています。
母が留学生の食事等生活全般の面倒を担っていた独身時代のホストファミリー生活と、自分が親の立場になって自分の子供と同じくらいの留学生を預かり全てをサポートするホストファミリー生活は全然違います。
独身時代のホストファミリー
独身時代は、大学生から社会人3年目くらいまでの期間で5人の留学生を引き受けていました。私は英語力をつけたい気持ちが大きく、また自分も海外でホームステイ経験があった為、自分の生活は守りつつ、異文化体験をしていた気がします。
同い年の留学生の時は、留学生同士のイベントにも連れて行ってもらい、自分が留学している気分を味あわせてもらいました。(留学生だけの集まりの時は全て会話は英語だったので)
自宅でも何度も20人規模のパーティーを開きました。このパーティーの料理は全て母が担当し、私は単なるお手伝い程度でした。母はキッチンでずっとお料理を作っていましたが、留学生が20人もいれば、母に料理を習いたい子もいて、母にぴったりくっついてお手伝いをしていました。母もとても楽しそうでした。
親になってからのホストファミリー
そして、現在私が親になって経験するホストファミリーは全く違う存在です。
もちろん英語が生活に入ってくることは同じですが、それより他人であり、しかも違う文化で育った外国の子が自分の子供として生活に入ってくる影響力が凄すぎるんです。
全ての兜を脱いだ状態で過ごす家族という枠の中に、言語があまり通じない他文化の子が入ってくるんですから、当たり前ですよね。親として、なんか毎日をきちんと生活をするようになるんです。最近家族だけで暮らすことに慣れすぎでしまった私には、生活にハリが出て毎日が更に楽しくなりました。
もちろん疲れることも大変なこともありますが、それ以上に得られるものが大きいのです。朝起きて、家事をして、ご飯を作って、仕事して、というルーティーンをただこなすことが、今までは「毎日を過ごすということ」でしたが、毎日の生活に違う異世界が入り込んできたのです。少しだけ洋画の世界が入り込んだような素敵な時間が夕食の団らんで流れるのです。私達の当たり前の生活が、留学生にとっては新鮮な新しいことなので、私達の日常に目を輝かしています。
留学生の子がこんな言葉を投げかけてきました。
「なんかアニメの世界にいるみいたい!!本当にアニメみたいな素晴らしい生活しているんだね!!嬉しい!!」と。アニメが大好きな彼の最大の褒め言葉と、捉えました!!
家族団らんの食事は夕食?昼食??
日本は夕食時間をとても大事にしており、家族みんなで過ごす大切な団欒の時間でもあります。しかし海外では、昼食がもっとも大事な食事であり家族の時間であるという国もあるようです。その為に家族みんな、お昼には一度家に家に帰って食事をするそうです。日本では有り得ないですよね。
また学校も、今週は午前中だけ来週は午後だけと半日のみなので、お昼時間は家にいる為、家族でご飯が食べられるそうです。学校の校舎が小さいために、全学年が集まれず低学年は午前中のみ、高学年は午後のみと交代で教室を使うそうです。
自分の中で当たり前だと思っていた常識も、日本だけのものであったり、世界には全く違う常識があることを知りました。枠にハマって生きていたんだな、いろいろな国の色々な情報を知ることは本当に自分の生活を豊かにするんだと気づかされました。
ズボラな私も他人と生活すると、隙間時間でお家を綺麗にしようと心がけるようになりました。また、きれいな家で過ごすと自分も楽しくなると感じています。
私の兄も2週間に一回くらい泊まりでくるのですが(介護の為)、私がどんどんプチリフォームをしたり、庭や部屋がきれいになってくるのをみると、なんかすごく居心地よくなって嬉しいと言っていました。
親が介護が必要な状態であるために、留学生たちのパーティーは開いであげられませんが、家族パーティーの回数は増えました。留学生がいるなら少し顔見に行こうかなと、親戚がよく来てくれるようにななったのです。人を招待すると、準備や家の片付けが大変!と思うかもしれませんが、留学生がいるので日頃から気をつけて部屋を片付けていますし、お料理も持ち寄ってもらって、、、楽させてもらって、開催しています。
両親も、生活にハリが出たと言ってとても楽しんでいます。両親が嫌だったら、ホストファミリーはやめようと思っていたのですが、父、母共に賛成でした。
皆、私の負担をとても心配してくれているのですが、私は仕事(家事等)を家族に振るのが得意ですし、すぐ人を頼り自分だけで抱え込みません。肉体的なちょっとした大変さは、精神的なゆとり、幸福感ですぐに消えてなくなってしまうものです。
40代で引き受けているホストファミリーは、20代の頃より、大きな影響をもたらせてくれていると感じています。
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