📞軽度認知症の父を電話でサポート!私が不在でも介護が回る工夫

介護

私は現在、要介護5の母を軽度認知症の父と一緒に在宅介護をしています。しかし私は完全同居をしているわけではなく、週の半分を実家に泊まり、父のサポートという形で在宅介護を続けています。 私が不在の残りの日、父一人で母の介護にあたっている時間をどうサポートするかが、在宅介護を継続する上での一番の課題です。 特に、**父の軽度認知症による「うっかり忘れ」**が増えてきたことで、これまでの電話での「指示だけ」では介護がスムーズに進まなくなってきました。

在宅介護は、日々のルーティンが多い上に、急な予定変更やイレギュラーな対応も必要です。特に、私のように遠距離で指示を出している場合、より工夫が必要です。

⚠️指示だけでは進まない!父の「うっかり忘れ」が増えてきた

これまでは、その時間になったら、私が父に電話で「おむつ交換と胃ろうをお願い」と指示を出すだけで大丈夫でした。

しかし最近は、父は指示通りに作業を開始しても、途中で**「うっかり忘れ」**が発生するようになりました。特に胃ろう注入のルーティンは工程が多く、父は途中で他の事をしてしまうようになりました。

【母の胃ろう注入の工程(約30分)】

  1. 薬を全て120mlのお湯で溶かし、注入する。
  2. 胃ろうのポンプを手動でセットする。
  3. その後、胃ろうの栄養剤を自動で注入する(約15分)。
  4. ポンプを外し、白湯を120ml注入して完了。

問題は、ポンプで注入が始まった後です。父がその場を離れて別の用事(例えば洗濯など)を始めてしまうと、作業の続きを完全に忘れてしまうのです。

デイサービスへ行く予定のある日にこれをやってしまうと大変です。お迎えが来た時に準備ができていない、という事態になってしまいます。

🔄負担軽減策:ヘルパーさん導入と「段取り」の最適化

父の負担軽減のため、現在は母のデイサービスの準備にヘルパーさんに来ていただいています。

ヘルパーさんには、主に母の着替え、車椅子への移乗、上着や靴を履かせる外出準備をお願いしています。 このお出かけ準備は実は結構大変です。 母は自分ひとりで座ってられません。また、腕があまり動かないので、母を支えながら上着を着させるのが一苦労です。 私がやる日は、いつも時間との戦いです。 髪の毛をとかしたり、目やにがおおいので、ホットタオルで温めてから拭いたり、口腔ケアをしたりとやることが沢山あります。父にも手伝ってもらってやっています。

父だけの日は、ヘルパーさんを頼むことにしたので、デイサービスに遅れることはなくなりましたが、ヘルパーさんが来るタイミングで胃ろう注入が完了している事がベストです。ヘルパーさんが来た時に、まだ胃ろうが途中だった、ということが何度かノートに記されていました。

そこで私は、「作業の区切り」ごとに電話で連絡を入れるようにしました。

「一度に複数の作業を伝えると忘れてしまう」という父の傾向に合わせて、電話を細かく分けています。

段階時間電話での依頼内容備考・目的
第1段階モーニングコール時「紙パンツ交換」と「胃ろうの準備・開始」まずは一番時間がかかる作業に取り掛かってもらう。
第2段階10分後「胃ろうをちゃんと始めていますか?」重要: 紙パンツを捨てに洗面所に行った後、そのまま洗濯を始めてしまうのを防ぐため。作業開始の確認と催促。
第3段階15分後「ポンプを外して、白湯を入れて終わりにしてね」栄養剤の自動注入が終わる頃を見計らい、最後の仕上げを忘れないように促す。

このように、細かく区切って連絡することで、父が他の作業に気を取られて**「あれ?次はなんだっけ?」**となるのを防いでいます。

✨父の「ありがとう」の言葉に感謝

私が何度も電話をかけることは、父にとっては作業中に電話が鳴るので煩わしいはずです。「今やっている!」「忙しい!」と思うこともあると思いますが、父は決してそういうことは言いません。

父は必ず電話に出てくれて、

「うん、わかった。ありがとう。」

と、いつも快く応じてくれます。この父の協力的で穏やかな対応があるからこそ、この介護生活がスムーズに成り立っているのだと、心から感謝しています。

もし、父に「わかっている!今忙しいから何度も電話するな。」なんて言われたら、私も腹が立って、わざわざ電話してあげているのに!!と、不満が出てくると思います。

お互いを気遣う心を大切に・・・

そのため私は、 私がやるべき母の介護を父が手伝ってくれているというスタンスで父に対して、「紙パンツ替えてくれてありがとう。急がせちゃってごめんね。」と感謝の気持ちを毎回必ず伝えています。お互いが、自分がやるべきことを相手がやってくれているという気持ちでいると、相手に対して感謝の気持ちが自然に生まれるのではないかと思います。

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